第44回 西日本実業団相撲選手権大会

大会総括

一部団体試合総括

全日本実業団で団体優勝の経験があるアイシン軽金属が、3年連続決勝進出の末、今大会決勝戦で、岐阜県教員を3-0で降し、念願の初優勝を果たした。準優勝は昨年3位の岐阜県教員。3位は摂津倉庫と山口県教員の上位の常連チームとなった。

アイシン軽金属は36回大会の団体二部で優勝した実力のあるチームで、団体一部に昇格後も37〜39回、41回は3位入賞。42、43回大会では連続2位と優勝目前に惜敗してきた。また、昨年優勝の長崎県教員は予選でアイシン軽金属と和歌山県庁に惜敗し予選落ちと言う波乱があった。

二部団体試合総括

団体二部は新規参入の玉田工業、高知県中学校教員、三重県教員、山内ビルディング、折尾鉄工所、プロストック、西予市観光協会野村支部、特別養護老人ホーム淀の里、以上8チームと多く、予選から実力伯仲の対戦が続いた。中でも、優勝を果たした三重県教員は予選二回戦で富山県教員に1-2で敗れ、予選を2勝6点と5位で決勝トーナメントに臨んだ。準決勝では、富山県教員に予選での借りを返し、決勝へ進出した。いずれにせよ、新規参入チームの参戦で見所のある予選となった。

個人戦試合総括

個人トーナメントは、連覇を目指した高橋修選手(4段)が過去2連覇の経験がある中村優太選手(4段)と予選で当たり敗退する波乱。先の団体戦でアイシン軽金属の選手全員が予選で敗退と意外な展開が相次いだ。結局4強を占めたのは実績のある中村選手をはじめ同僚の稲村政人選手(4段)と元アマ横綱の松永六十四選手(5段)の日本体育大学OBの3人、それに日大OBで実業団では初出場の西郷智博選手(3段)の顔ぶれとなった。

西郷選手は初出場ながら、身長181p・体重170キロの恵まれた体格の持ち主。準々決勝で田中大陽選手(5段)を突出し、準決勝では松永選手を押し出した。次々と実力者を降し、この日絶好調の西郷選手は決勝戦でも中村選手を取り直しの上降し、初の栄冠に輝いた。

第44回西日本実業団相撲選手権大会(西日本実業団相撲連盟主催)は6月28日、堺市大浜公園相撲場で団体一部14チーム・団体二部16チーム合計30チーム、個人戦は122選手の参加にて行われました。

今大会は、39回大会から昨年まで副会長を務められた森則彦氏が新会長に就任され、大会役員一丸となって進められ、連盟の飛躍の一歩として意義ある大会となりました。

当日は天候にも恵まれ、例年以上に多くの観客が来場され、会場は熱気に包まれていました。これもひとえに後援いただいている堺市(広報さかい)や毎日新聞社、ポスター掲示などの南海電鉄、地元自治会広報活動に協力いただきましたお陰と感謝いたしております。

更に堺市の女性団体協議会の皆様や堺自由の泉大学の皆様も多数ご来場いただきました。このように地元に根付いた相撲ファンの皆様のご声援をいただきましたことに連盟役員一同感激をいたしている次第です。

次年度は、アイシン軽金属の連覇の可能性が高く(本命)で、それを阻止するのは本年度国体開催県の和歌山県勢が、国体に向けて合同稽古などパワーアップすることが見込まれており、和歌山県庁・松源チームが有力。それに加え実力のある教員チーム、特に優勝経験のある山口県教員・長崎県教員を筆頭に、昇格した三重県教員・大分県教員が参戦して、実力伯仲の更なる熱戦が期待され、今から楽しみであります。

大会委員長 吉川幸生

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